柔道整復師は国家資格で、国が認めた専門の学校か大学で3年以上学ぶことで受験資格がもらえます。
独学で勉強時間を重ねても取得できるものではないです。とはいっても、高校までは通常の勉強で問題ありません。
柔道整復師の勉強は決して簡単なものではありませんが、取得した資格は一生ものです。
今回は、柔道整復師になるための勉強の仕方や、試験の難易度、柔道整復師の勉強に役立つアイテムについてなど解説します。
目次
柔道整復師になるための勉強内容
柔道整復師になるための勉強は、イコール試験内容です。
柔道整復師として働く上で必要な基礎知識を、試験で試されるということですね。
専門学校や大学では、柔道整復師に必要な科目に加えて手技の実習もありますが、ここでは科目に絞ってご紹介します。
柔道整復師の資格を取るために必要な科目
柔道整復師の資格試験は、次の11科目から出題されます。
解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論、関係法規
高校の科目でいうと、生物や保健体育の内容が近いイメージです。
柔道整復師は開業権のある医療系の国家資格なため、医学系の科目や法律関係の内容も徹底して学びます。
柔道整復師になるには専門学校・大学で勉強することが必須
柔道整復師になるためには、決まった学校で学ぶことが必須です。
- ・柔道整復師養成施設として厚生労働省が認定した専門学校(3年制以上)
- ・柔道整復学科のある文部科学省が認定した大学や3年以上の短期大学
上記のような専門学校もしくは大学で3年以上、柔道整復師に必要な勉強をし、認定実技試験に通過したら、国家試験の受験資格が得られます。
学校を卒業する年に受験する人=新卒の試験合格率は毎年80%をキープ。
出題基準の変更や最新の知識などを勉強して受験できるため、「現役受験」は柔道整復師になるための1つのポイントといえます。
勉強は難しい?柔道整復師国家試験の難易度
柔道整復師になるためには国家試験合格は必須です。
ここからは国家試験の内容や合格基準、必要といわれている勉強時間を紹介していきます。
試験の概要、合格基準
柔道整復師の試験は1年に1回。
試験は午前と午後に分けて1日がかりで実施され、出題範囲は全11科目から、問題は全230問です。
必修問題の全30問は8割、一般問題の全200問は6割を得点することが合格ラインになります。
受験者全体の試験合格率は60%前後ですが、現役の合格率は毎年80%です。
一般的な勉強時間
柔道整復師を目指す学生は毎日、一日3時間の授業のほかに、平均2時間程度の勉強時間を設けていることが多いです。また、学校の試験が近づくと1日4時間程度の勉強時間をとっています。
柔道整復師の大学や専門学校にとって、国家試験の合格実績は重要な数字となるため、勉強の指導は厳しいことが多いです。
100点を取るまで追試が続くシステムや、資料のある自習室、いつでも質問できるシステムなどを用意している学校も多いため、勉強の難易度は高いものの、モチベーションは維持しやすい環境といえるでしょう。
柔道整復師になるための勉強法・コツ本の紹介
やはり試験前に集中して勉強できることが、大きく影響します。
柔道整復師の国家試験対策の勉強のポイントをまとめました。
しっかりと教科書を読み込む!
柔道整復師の試験問題は主に教科書から出題されるので、まずは教科書を読み込むことが重要です。
もちろん、全11科目の教科書すべてをいつも持ち歩くわけにはいきませんから、電車などでは、一冊にまとめられた参考書などを利用するのもあり。
ただし、それだけでは国家試験の問題は解けないので、要注意。
選択肢に出てくるワードはわかるまで調べる
柔道整復師の国家試験は、マークシート方式。そのため、過去問の選択肢を活用すると効率よく勉強できます。
問題に対する答えはもちろん1つですが、他の選択肢も重要なワードばかりです。
うまく理解できていないワードが出てきた時には、とことん調べて理解することで、他の問題にも応用が効くようになります。
ひとつの疑問に対して、共通点から紐付け、科目をまたいで勉強することもおすすめです。
過去問を何度も解く
過去問をとにかく解くことも、柔道整復師の試験対策には大切です。
柔道整復師の勉強は、試験で問題数が多く、出題範囲が広い一般問題に集中して、必須問題対策はおろそかになりがち。
また、科目同士の関連付けがしにくい関連法規や公衆衛生学といった科目も、勉強時間が少なくなってしまう傾向にであります。
だからこそ過去問を解くことが、勉強範囲の穴をなくすことにつながります。
柔道整復師の勉強に便利な本はある?
柔道整復師を目指す学生に向けた書籍は多く出版されているため、どれを選ぶべきか迷ってしまう学生さんも多いかと思います。
書籍選びで迷っている方に向けてここからはBONEJOB編集部一押しの書籍をご紹介していきます。
おすすめの書籍は「国試黒本」
柔道整復師の勉強に役立つ本に「国試黒本」があります。
全員が元学生という制作チームが作成した、柔道整復師の国家試験対策用の参考書です。
最新版として毎年100ヶ所以上の改定がおこなわれ、合格に必要な基礎知識を効率よく学習できると評判です。
先輩に譲ってもらったものを使っている人も少なくない国試黒本ですが、販売元の株式会社ウィルワンでは、なんと500円で最新版に交換してくれるという良心的な対応も!
柔道整復師の勉強ツールのひとつとして、利用するのも良いかもしれませんね。
国試黒本の公式サイトはこちら
柔道整復師の勉強に使えるアプリ
柔道整復師を志すものの、勉強時間がなかなか取れないという学生さんも多くいらっしゃるでしょう。
そんな方におすすめな勉強方法がアプリを使った勉強方法です。
最近では、柔道整復師の勉強に使えるアプリも登場しています。無料のものでも使えるものは結構あります。
アプリだけで完全な受験勉強ができるわけではありませんが、+αの勉強として、移動時間や、友人との勉強の息抜きに問題を出し合う、といった使い方ができます。
おすすめのアプリは「 柔道整復師 国家試験&就職情報【グッピー】」
グッピーは国家試験の過去問を隙間時間にサクッと解くことができる、柔道整復師を目指す学生さんに人気のアプリです。
過去問を全問と正解するまで繰り返し解くことができ、全問正解すると年代別や、苦手な問題などに絞って解いていくことも可能です。
また国家試験対策だけでなく、柔道整復師の求人情報も検索・応募が可能なので、柔道整復師を目指すのであれば必ず入インストールしておいきたいアプリといえるでしょう。
柔道整復師の勉強は難しいけれど一生もの!
今回は、柔道整復師に必要な勉強について、まとめました。
柔道整復師になるためには、全11科目の勉強が必要です。
けっして簡単ではないですが、柔道整復師になるための専門学校や大学は、同じように柔道整復師を目指す人たちと一緒に勉強できる環境です。
重要なのは、受験のための勉強ではなく、その先にいる患者さんのための勉強であるということ。
大変でも、その勉強は柔道整復師として働く時に、必ず自信につながります!