就職すると仕事に追われるため、なかなか資格取得の勉強ができないという人もいるでしょう。
柔道整復師は国家試験ですから、社会人になってから挑戦することが難しいと感じる人も多いはず。通信で取得できればと思っている人もいるかもしれません。通信で実際に取得可能なのか解説します。
柔道整復師の資格は通信で取得できる?
柔道整復師の資格は結論から言うと、通信で取得できません。その理由は、国家試験で求められているのが教養面だけではなく、実技の面も含まれているからです。
通信では、実際に実技の勉強をすることは不可能です。専門的な知識を持った先生やトレーナーにサポートしてもらい、きちんと指導してもらわなければいけません。
柔道整復師は精度の高い技術も求められている国家資格なので、通信教育で資格を取得することは不可能なのです。学費も高くなってしまいますが、キャンパスに通って教養と実技の両方を勉強する必要があります。
学費の面ではさまざまな支援を受けることも可能です。国からのサポートもありますし、学校独自の学費支援を行なっているところもたくさんあります。資料請求をする際にはこの点にも注目してみると良いでしょう。
通信教育以外の柔道整復師になる方法
柔道整復師は通信教育以外の養成学校で教育課程を修了する必要があります。柔道整復師を育成する養成学校で決められた教育課程を修めることで、初めて国家試験の受験資格が与えられます。
柔道整復師の養成学校は大きく分けて3つに分類されます。それぞれにメリットとデメリットがありますので、しっかり押さえて学校選びをしてください。
幅広いキャリア形成を臨むなら大学・短大!
メリット |
デメリット |
柔道整復師だけではなく、スポーツトレーナーなどの資格も同時に取得することができる |
学費が高い |
施設や設備が揃っているので、精度の高い実習を受けることができる |
入試が大変難しい |
就職の支援がしっかりしている |
柔道整復師に特化した大学が少ない |
柔道整復師を養成する大学では、幅広いキャリア形成を望むことができます。柔道整復師としての勉強だけではなく、スポーツトレーナーや鍼灸なども並行して勉強することが可能です。
また、設備もしっかり整っているので、精度の高い実習を受けることができます。これは卒業して試験に合格した後、就職でも大きな強みになります。
大学ですから、就職のサポートも大変しっかりしています。希望の勤務地で柔道整復師として就職することも比較的容易でしょう。
ただし、学費が高いというデメリットがあります。
また、大学ですから専門学校に比べて入試が難しく、そのための準備にかなりの時間を割かれるでしょう。国家試験を受ける前に大学受験のための勉強をしないといけなくなる、ということです。
さらに柔道整復師に特化した大学が少ないという致命的なデメリットもあります。
最短で資格取得を目指すなら専門学校!
メリット |
デメリット |
国家試験に向けた勉強が重点的にできる |
専門学校によって学費が大きく異なる |
大学に比べて学校が多い |
急に専門学校自体がなくなる可能性がある |
競争率が高くないので入学しやすい |
就職の不安が残る |
柔道整復師の専門学校は、国家試験での合格を目指したカリキュラムが組まれています。そのため、大学に比べて合格する確率も大変高くなるというメリットがあります。
また、専門学校の数は大学に比べると多いので、自宅や職場からのアクセスが良い場所を選ぶことができます。
専門学校にも定員がありますから入試があります。ですが、大学に比べて試験の内容は難しくないので、比較的入学しやすいという点もメリットです。
ただし、学費は専門学校によって大きく異なります。独自のカリキュラムを用意している専門学校は、学費が高くなると考えた方が良いでしょう。
また、専門学校自体が突然なくなるという可能性もあります。実際、柔道整復師を育成する養成学校の数は減少傾向にあります。
さらに、就職先に不安が残る学校もあります。専門学校によっては就職先を積極的に斡旋してくれるところもあります。資料請求をする時にはこの点に注目するのも一つの方法です。
社会人におすすめ!夜間学校
メリット |
デメリット |
大学や全日の専門学校に比べて学費が安い |
夜間コースがある学校が少ない |
仕事をしながら通学できる |
仕事と勉強の両立が難しい場合が出てくる |
社会人になってから柔道整復師を目指すのなら、夜間学校がおすすめです。大学や全日の専門学校に比べて、学費が安いというメリットがあります。また、18時以降からの開始がほとんどなので、仕事をしながら資格取得を目指すことができます。
ただし、夜間コースがある学校は年々減少傾向にあります。ただでさえ少ない上に、更に減ってきているのでアクセスの良いところで探すのは難しいかもしれません。
また、仕事が大変忙しくなると勉強との両立は難しくなるでしょう。学校によっては平日だけではなく、土曜日の夜も授業がある学校もあります。自宅での自主勉強も必要になりますから、寝不足などの体力勝負になるというデメリットがあります。
柔道整復師の学校ランキング!おすすめ5校を紹介
東京医療専門学校
学校名 |
学校法人呉竹学園 東京医療専門学校 |
アクセス |
東京都新宿区四谷三栄町3 |
学費 |
1年次:165万円、2,3年次:各122万円(3年間の合計409万円) |
定員 |
60名 |
国家試験合格率 |
97.7% |
公式サイト |
この学校は夜間コースがあります。夜間コースでは授業料奨学金制度が設けられており、必要条件を満たしていると、3年間で最大100万円くらい安くなります。授業料奨学金制度が適用されるのは夜間コースの人のみです。
国家試験の合格だけではなく、学術研究にも力を入れていて発表などのサポートしてくれます。それぞれの学生のニーズに合わせた細やかな指導をしてくれますから、安心して勉強に打ち込むことができる学校です。
東洋医療専門学校
学校名 |
東洋医療専門学校 |
アクセス |
大阪府大阪市淀川区西宮原1丁目5−35 |
学費 |
1年次:160万円、2,3年次:各140万円(3年間の合計440万円) |
定員 |
60名 |
国家試験合格率 |
93.3% |
公式サイト |
夜間コースが用意されていますので、社会人で柔道整復師の資格取得を目指している人におすすめです。夜間コースの場合は、学費が3年間の合計で100万円ほど安くなります。ただ、実務経験のある講師がサポートしてくれるので、国家試験の合格は充分目指せます。
国家試験の合格率は大阪でトップクラスです。それだけ資格取得に力を入れているということです。また、実技実習も大変充実しているので卒業して合格したあとは、柔道整復師の即戦力として働くことができます。
関西医療学園専門学校
学校名 |
学校法人関西医療学園 関西医療学園専門学校 |
アクセス |
大阪府大阪市住吉区苅田6丁目18−13 |
学費 |
1年次:140万円、2,3年次:各120万円(3年間の合計380万円) |
定員 |
60名 |
国家試験合格率 |
65.8%(2018年度) |
公式サイト |
大きな特徴は実技実習の際、ただ単に技術を教えるのではなく、何故それが必要なのかという意味や必要性も同時に教えてくれるという点です。意味や必要性を理解することでより理解力が深まり、現場で工夫して施術を行なうことも可能になります。
また、3年間の教育課程を修了して国家試験に合格できなかった場合、国家試験科目に特化したカリキュラムを受講することが可能です。この時の学費は免除されます。
日本体育大学
学校名 |
日本体育大学 |
アクセス |
東京都世田谷区深沢7丁目1−1 |
学費 |
1年次:189.8万円、2年次:158.7万円、3年次:159.7万円 (3年間の合計508.2万円) |
定員 |
90名 |
国家試験合格率 |
未公開 |
公式サイト |
数少ない大学の柔道整復師の養成学校です。入学するにはもちろん入試を受ける必要があります。通常の大学と同じですから、専門学校とは比べ物にはならないくらいレベルは高くなっています。進学を考えている場合は、しっかり勉強しましょう。
ただ、専門学校に比べてカリキュラムは大変豊富です。座学だけではなく、実技や臨床実習の時間も多く取られているので、しっかり技術を身につけることができます。
米田柔整専門学校
学校名 |
学校法人米田学園 米田柔整専門学校 |
アクセス |
愛知県名古屋市西区枇杷島2丁目3−13 |
学費 |
1年次:162万円、2,3年次:132万円(3年間の合計426万円) |
定員 |
午前コース:30名、全日コース:60名、夜間コース:30名 |
国家試験合格率 |
95.9% |
公式サイト |
柔道整復師のための専門学校ですから、授業内容も柔道整復師のカリキュラムしかありません。特化しているので実技や臨床実習が大変充実しています。国家試験の合格率が高いのも当然と言えるでしょう。
また、夜間コースもありますから、社会人も勉強することができます。さらに午前コースは午前中に集中的に勉強し、午後からは実習も兼ねてアルバイトに励む人のために用意されているコースです。
まとめ
柔道整復師の資格は、残念ながら通信教育で取得することはできません。ただ、仕事では実際に患者様の身体に触れて施術を行なうわけですから、実技や実習が必要になります。通信教育での取得ができないのは当然と言えるでしょう。
社会人のために、柔道整復師の夜間コースを設けている専門学校もあります。さまざまな学校の資料請求をして、自分の生活スタイルに合った学校選びをしてください。