2020/03/15
柔道整復師・開業独立

柔道整復師の求人募集のコツ。福利厚生や人が集まる求人サイトを解説

柔道整復師 開業 求人

整骨院として安定した経営をしていくために必要なのが、施術を行う柔道整復師資格を持つ人材集め。

柔道整復師は年々増えていますが、その分整骨院も増加傾向にあります。柔道整復師の求人募集をうまく行うためには人材を集めるためのコツが必要です。

無駄なコストをかけずに求人を行うため、求人がうまくいかない理由や成功のためのコツを知っておきましょう。

柔道整復師の求人がうまくいかない!その理由とは?

施術スタッフを入れようと柔道整復師を求人していても、なかなか募集が来ないことがあります。その理由は大きく分けて3つあります。

求人が多くの人に認知されてない

求人を出していても、一部のサイトでしか求人していないことが多いです。低コスト、もしくは無料の媒体もありますので、まずは数多くの求人を出して目に触れてもらうことが大切です。柔道整復師を集めるのに有効な求人サイトは後述しますので、できる限り多くの媒体に掲載を行うようにしましょう。

業界全体の人手不足

現在、整骨院、とりわけ柔道整復師は人手不足と言われています。

柔道整復師は資格が必要なため、既存のスタッフが退職するとなっても、なかなか見つかりません。他にも、事業拡大で新規の整骨院(接骨院)をオープンしようと、人材を探しているところもありますので、人手は不足するばかり。

この場合も、多くの媒体に出したり自院で働くメリットをしっかりとアピールすることで、求人募集を増やす努力が必要です。

他院との差別化ができていない

他院の求人と差別化できるよう、待遇や福利厚生の見直しをすることも重要です。

柔道整復師が求人を探すときには年収や福利厚生、ライフワークバランスややりがいなど、人によって重視するポイントがいくつかあります。自院で求めている人材がどんな条件を重視するかで見直す点も変わってきます。

柔道整復師の求人を成功させるポイント

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転職や就職しようと求人を探している柔道整復師が求人情報を見ていて、他の整骨院(接骨院)と変わらない求人情報であれば、そのまま見過ごしてしまいます。柔道整復師の求人を成功させるには、見てもらうようにポイントを抑える必要があります。

対象年齢の引き下げ、引き上げ

まず、求人情報を掲載するにあたり、対象年齢や経験年数を設定します。

ここで陥りがちな失敗として、即戦力を求め、経験や知識を重視するあまり「対象年齢(経験年数)を高く設定しすぎてしまう」こと。

その場合、当然リーチできる柔道整復師の数は減っていき、また、働く上での条件面においても高いレベルを求める人材が増えていきます。

結果として、募集の件数は少なくなり、また、雇用できたとしても人件費が経営を圧迫してしまうこともあるでしょう。

現在では社会人経験を持つ人が柔道整復師資格を取ることも多く、若年層であっても専門学校でしっかりと知識を蓄えてきています。年齢や経験年数で縛りすぎないことを念頭に起き、できるだけ長い目で人材を育てていく方針をおすすめします。

求人掲載文の精査

求人情報の掲載文は、惹きつけられるようなものになっていますか?

ただ柔道整復師の求人媒体に情報を掲載しているだけでは、満足いく効果は期待できません。

求人媒体に掲載する上でまず重要なのが、整骨院の魅力や特徴を分かりやすくPRしておくこと。

特に、整骨院(接骨院)を具体的に紹介していく紹介文には、院のどんなところ強みか、力を入れている施術、施術実績、最新機器やよく使っている機械などの設備、来院している患者層、有名なスポーツ選手の来院、どんな雰囲気か、などを具体的に、かつ簡潔に掲載することが大切です。

多くの情報を詰め込もうとして読みづらく情報が散乱している求人も多いため、項目に分け、箇条書きなどを活用してまとめるようにしましょう。

給与・待遇の整備と差別化

求人情報でいう待遇とは、賞与や昇給、長期休暇、有給休暇などのことを指します。

柔道整復師の求人を成功させるためには、それらの条件においてもしっかりと他院と差別化しておくことが重要です。

整骨院業界は、個人事業主も多く、待遇面においてしっかりと整備されていない、もしくは求人に記載していないところも多い傾向があります。求人活動に注力している大手整骨院の場合は、給与面のアピールや有給休暇などの設定が整っているところも多く、人材が大手グループに流れやすくなっているのが現状です。

大手整骨院の求人に負けないためにも、個人店であっても待遇面を整備し、求職者にアピールしていくことが重要です。
待遇を表記するときに気を付けておきたいのが、表記した制度は今回の募集で採用された人全員に適用されることが原則です。実際には行っていないのも関わらず、見栄を張って表記をし、過度の期待をさせるのは、トラブルを招くことにもなってしまいます。

待遇を表記するポイントとして、できる限り詳細に書くことです。「賞与あり」や「昇給あり」だけでなく、年に何回あるのか、時期はいつ頃なのか、どのぐらいの報酬があるのか?という細かな情報を載せておくだけでも差別化することができます。

研修制度の整備

整骨院(接骨院)で働こうとしている人は、国家試験前の学生(新卒者)であることも多いです。

学生時代は、飲食店などでアルバイトをしていて、整骨院(接骨院)で働くのは初めてという学生もいるでしょう。臨床実習という、現場で働けるようにするための授業はありますが、だいだいは大学や専門学校の付属の整骨院で行なうので、なかなか現場のような雰囲気で授業はできていません。

そのため、学生自身も整骨院(接骨院)でしっかり働けるか、不安に思っています。
そこで、求人情報に研修制度を紹介しておけば、求人を成功させることに繋がります。転職者は経験があるから大丈夫ですが、就職後の学生の不安をなくせるように、安心でしっかりとした研修制度を用意し、それを紹介しておきましょう。

福利厚生の整備

福利厚生とは、整骨院(接骨院)がスタッフに対して、通常の給料にプラスして支給する、非金銭報酬です。福利厚生には、法律で定められている「法定福利厚生」と、整骨院(接骨院)がそれぞれ独自に定めている「法定外福利厚生」の2種類に分けられます。

法定福利厚生には、健康保険・厚生年金保険・労災保険・雇用保険があり、求人情報でよくみかける「社会保険完備」とは、これら4つの保険をまとめていいます。法定外福利厚生には、住宅手当や家賃補助、通勤補助、家族手当などがあります。

健康保険・厚生年金保険

前述の通り、広義では健康保険・厚生年金保険・労災保険・雇用保険を合わせたものを社会保険といいますが、 狭義で社会保険といった場合、健康保険と厚生年金保険を指します。
社会保険は、スタッフが常時5人以上勤務している事業所と、5人未満でも法人事業所は、法律によって、加入しなくてはなりません。しかし、5人未満の個人事業所と5人以上でも、飲食店などのサービス業は強制加入とはなりません。よって、整骨院(接骨院)は任意加入となりますので、加入しておくと求人を成功させるには、有利といえます。
ちなみに健康保険と厚生年金保険料は、事業主と被保険者との折半で負担します。事業主は、被保険者の給料から被保険者負担分の保険料を天引きし、事業主負担分と合算して、保険者に納付します。

家賃補助

法定外福利厚生の中に、住宅手当や家賃補助があります。住宅手当は、スタッフの持ち家の住宅ローン返済を補助するものですが、整骨院(接骨院)で就職しようとしている人で、持ち家がある人はほとんどいないです。独身、もしくは既婚者でも賃貸の人が大半です。ですので、住宅手当よりも家賃補助の方が、求人を成功させるためには効果的です。1万円でも2万円でも給付があれば、スタッフはとても嬉しいです。ぜひ、検討してみてください。

通勤補助

通勤補助、いわゆる交通費の補助をする福利厚生は人気が高いです。やはり家賃と同じく毎月かかる費用ですので、補助があると助かります。また、学生のときは学割で、とても定期代は安かったですが、社会人になると学割は使えません。正規の定期代になると、意外と負担になるので、通勤補助があるとスタッフは嬉しいです。種類として、交通費の全額を支給する全額支給、何円までと上限額が設けられている上限額支給、交通費が高くても安くても金額が決められている定額支給とあります。整骨院(接骨院)で働こうとしている人は、今住んでいる家の近くで探していたり、引っ越し先の近くで探していたりしていることが多いので、全額支給でもそこまで金額が大きくならないです。

有給休暇

近年、働き方改革で有給休暇を積極的に取っている企業が増えてきました。しかし、整骨院(接骨院)業界では、まだまだ有給休暇の取得率は悪く、働き方改革があまり進んでいません。何店舗も経営しているグループや会社であれば、 スタッフの人数もいますので、有給休暇が取得できます。しかし、個人で開業しているような整骨院(接骨院)は、ギリギリのスタッフ数で運営しているため、なかなか休むことさえできない状況なのです。しかしながら、有給休暇は人気が高いので、少しでもある方が、求人を成功させるためには有効です。

独立支援制度

柔道整復師は、国家資格を取得してから1〜3年の実務経験を得ると、独立開業する権利が与えられます。そして、柔道整復師のほとんどが独立開業を目指しています。そのため、独立支援制度があると、独立開業を目指している柔道整復師には、とても人気が出ます。普通の企業であれば、独立を応援するはずがありません。なぜなら、独立するということは、せっかく育ててきた良い人材が企業を出て行ってしまうからです。
しかし、この整骨院(接骨院)の業界は、独立開業する柔道整復師がほとんどのため、力を付けたら独立するために辞めていきます。それなら、独立支援制度を作り、しっかりと勤務5年以上などの期間を設けて、求人した方が必ず良い人材が集まります。しかも、独立開業を目指している柔道整復師の方が、やる気や情熱があり、整骨院(接骨院)の力になってくれると思います。

柔道整復師の求人サイトおすすめ3選

柔道整復師の求人が集まらず、苦労している場合はサイトを使って、求人を掲載するのがおすすめです。スマートフォンの普及により、紙媒体の求人情報よりも、インターネットに掲載されている求人情報の方が何倍も見られています。インターネットを使って求人ができる、おすすめサイトを紹介していきます。

治療家ナビ

治療家ナビは、完全成果報酬型の人材紹介サイトです。柔道整復師の求人だけでなく、鍼灸師や整体師の求人もあります。採用が決まり、整骨院(接骨院)に就職するまで費用は一切かかりません。しかも、面接は何回しても費用がかかりません。納得の採用ができるまで、しっかりサポートしてくれます。また、治療家ナビエージェントからの紹介で採用した人材が、初出勤日から90日以内で、もし自己都合により退職した場合、早期返金保証が適応されますので安心です。

ジョブノート

「リクウィル」が2019年3月29日に閉鎖され、サービスがリニューアルされ名称が変わったのが「ジョブノート」です。運営会社である株式会社ウィルワンは、国家試験の対策教材である、黒本を出版しており、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師・鍼灸師などの求人に強みを置いています。

ジョブノートは完全成果報酬型の人材紹介サイトです。求人情報を掲載し、採用してから就職するまで、費用は無料です。また、採用保証は、初出勤日から1ヶ月以内です。

ネットだけえなく、セミナーや専門学校での講演、書籍出版など、さまざまな手法で柔道整復師とのコミュニケーションを図っているため、さまざまな人材に認知してもらうには最適な媒体と言えるでしょう。

リジョブ

リジョブは、安価な掲載料金と安価な成果報酬を強みとしています。他の求人サイトでは、完全成果報酬型なので、成果報酬の金額が大きくなってしまいます。しかし、リジョブは掲載料金をもらうことで、その分成果報酬の金額を安く抑えて、トータルで低コストを実現し、他の求人サイトと差別化されています。しかも、検索の上位にくるため、求人の応募数も多いと言われています。また、欲しい人材の条件を選び、スカウトできる機能がありますので、ピンポイントで欲しい人材を採用できます。

まとめ

最近は、整骨院(接骨院)の業界だけでなく、どの業界も人手不足や離職率に悩まされています。求人を出しても、なかなか応募が来なかったり、せっかく採用して就職してくれたのに、全然続かなかったりします。時代の流れとともに働き方が変わり、求人や採用は困難になってきています。
求人を成功させるには、適切な求人情報の掲載、しっかりとした待遇の充実が不可欠です。
成功させるために対策を行ないましょう。